ふつうの非婚出産
シングルマザー、新しい「かぞく」を生きる
櫨畑敦子
計画的非婚出産(?)で可愛い女の子を出産し、
シングルマザーで子育てを頑張っている櫨畑敦子さん。
以前"ザ・ノンフィクション"で取り上げられているのを見て、とても気になっていたので本を購入しました。
シングルマザーは今や珍しくはなく、
3人に1人はシングルマザーと言われていますが、
著者は結婚はしたくないけど子どもを育てたいということを始めから決めた選択的シングルマザー(結婚をせずに計画的に出産をすること)を選んでいます。
日本ではまだまだ偏見を受けることも多いと思いますが、アメリカでは一歩進んでいて精子バンクというものがあります。
5〜10万円程で精子を購入できるらしいのですが、
その仕組みを調べてみると、
カタログの様に提供者の詳細が書いてあり(瞳の色、髪の毛の色、運動神経、IQなど色々と)、好みの精子を購入。
ネットで購入し自宅に届き、自分で注入する。
という仕組みらしいです。
えええ!!!と衝撃を受ける人、批判もまだまだ殺到しそうですが、アメリカではそれが増えてきているし(?)、
日本でもボランティアという感じで提供者がいて妊活をしている方がいるというのをどこかのメディアで見たことがあります。
そしてそれに近いことを著者は挑戦しているんです。
バンクでの購入ではありませんが、精子提供者を探し、ゲイカップルの友人から提供して貰ったものをカテーテルで注入してみたりだとか。(この時は妊娠せず)
結果、結婚をしない・認知もしない・養育もしないという約束で一目惚れをした男性との子どもを妊娠します。
11条のルールを作った"だいたい婚"だったり、
友人知人との共同保育には役割を決めるとか(沐浴大臣、掃除大臣、洗濯大臣、ごはん大臣など)、
なんだか"ままごと"の延長みたいだなと感じてしまったところがリアルな感想でもありますが、
しっかり助けを口にできて、助けてくれる人達が集まってきて楽しく育児をしている姿は羨ましい部分だなと思いました。
簡単に書くとそんな感じなんですが、それまでの行動力(あまり長く続かないのかな?という印象もありますが、色々な仕事につき沢山の資格を持ち危なかしい事も含め経験豊富。)や考え方がとても興味深くてもっと著者の頭の中を見てみたいという気持ちになりました。
かなり個性的な考えを持っているので叩かれる事も多いんだろうなと思いますが、
我が道を進む著者の周りには沢山の仲間で溢れています。
今後の彼女の人生にもとても興味を持ちました。
世の中には色々な人が居るんだなぁ…
"ふつうの人生"なんてものはなくて、
人それぞれ人生のストーリーがある。
色んな人のストーリーを聞きたいし読みたいし知りたい今日この頃。